ヘルニア・脊柱管狭窄症の新しい治療法 硬膜外腔癒着剥離術
硬膜外腔癒着剥離術とは?
脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアによって生じた硬膜外腔の癒着を特殊なカテーテルという細い管を用いて剥がす治療法で、体にメスを入れずにできる新しい治療法です。
1980年代から米国で行われており、日本でも2018年より保険適応となりました。
連携施設の日本医科大学多摩永山病院麻酔科では2010年頃よりこの治療を行っております。
適応となる方
- 椎間板ヘルニア
- 脊柱管狭窄症
- 脊椎手術後に残った神経症状
- 手術治療を望まれない場合
- 神経根部の障害による重度の慢性痛
硬膜外腔癒着とは?
背骨の中には硬膜に覆われた脊髄があり、その脊髄神経が通るトンネルを脊柱管、脊柱管を覆う硬膜と背骨の間の空間を硬膜外腔といいます。
椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症では、この空間に炎症が発生し、周辺の組織が癒着して痛みやしびれとなって現れます。
実際にどのような治療を行う?
局所麻酔を行い、注射針を用いて硬膜外腔にカテーテルを挿入していきます。
体にメスを入れる必要がないため、全身麻酔を行う必要もなく、体への負担が少ないことが大きな特徴です。
手術は日本医科大学多摩永山病院の手術室で行います。日帰りでの治療も可能です。
当院での取り組み
下記の検査・治療が必要となります。
【治療を受けるために必要な検査や治療】
- 事前診察
- 血液検査
- MRI検査:痛みの原因の病変を検索
- 神経根ブロック:痛みの原因の神経を特定
- 硬膜外腔造影:障害されている場所を特定
当院では日本医科大学多摩永山病院麻酔科が連携して、この手術をよりスムーズに受けられるように進めてまいります。
受診をご希望の方は電話予約、WEB予約のどちらでも可能です。
長く続く頸や腕の痛み、腰や足の痛みにお困りの方、当院にご相談ください。
2022年9月23日号のタウンニュース八王子版にて掲載